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未経験者・初心者にバスケの楽しさを知ってもらう、わいわい練習会

山野勝行の想いによってスタートしたアースフレンズ。

このチームが、日本のバスケットボールを世界で戦えるレベルに押し上げ、野球やサッカーのような人気スポーツとするために、まず着手したこと。
それは、バスケットボール人口の増加。さらに言えば、今までアプローチされていなかった世代へのバスケットボール普及のための活動だった。

日本のバスケットボール人口は、競技者登録数だけでも60万人を数える。
高校のバスケットボール全国大会決勝では、1万人を超える観客が集まり、東京体育館などの巨大なアリーナの観客席が埋め尽くされる。
学校体育でも取り入れられ、誰しもが一度はバスケットボールという競技をプレイした事があるのではないだろうか。

華やかなイメージをもつバスケットボールだが、自分がプレイする事に対する印象は、
「ものすごく体力を使う」
「ボールが重くて扱えない」
「背が高くないと不利」
というネガティブなイメージばかり。

そのため、部活動での経験がなかった人が社会人になってバスケを始めるというケースは、非常に少ない。
クラブチームなどで「初心者歓迎」をうたっているチームも少なくはないが、実際行ってみるといきなりパスからシュートの練習が始まり、試合中も経験者は容赦なしにプレイする、しまいには邪魔者として扱われパスも回って来なくなる、というケースがほとんどだ。
初心者にとっては、とても「歓迎」しているとは思えない。

山野が目を付けたのは、まさにそこだった。
 

「社会人のバスケットボール未経験者、ブランクのある経験者、女性も一緒にプレイを楽しむことができ、共にバスケットボールの楽しさを共有できる仲間と出会うことができ、バスケットボールのファンになってもらいたい」

 
バスケの経験、男女に関わらずみんなが楽しめる「わいわい練習会」
そんな想いから2009年11月、アースフレンズが「わいわい練習会」という名の練習会をスタートさせた。

わいわい練習会のコーチが、初心者でも楽しめるメニューを用意し、ボールと触れ合う楽しさを味わってもらう空間を提供する。

初めは、どこに告知をしたらいいかも分からず、まったく人が集まらなかった。
人が集まらないから運営スタッフが知り合いのバスケ仲間を呼んでくるが、それでは結局経験者のバスケの場になってしまう。
どうしたら、バスケ未経験者、ブランクのある経験者、女性のバスケがしたい人が気軽に参加してくれるのか。どうしたら練習会のレベルをコントロールできるのか。
 
そんな試行錯誤を繰り返すうち、わいわい練習会は成熟度を増し、徐々に参加者が増えていった。
偶然サイトなどから練習会に参加して来た参加者が、初めて心からバスケを楽しめる空間に出会い、リピーターとなって2度・3度と練習会に参加するようになる。
さらに同僚や友人に楽しかったと言う話をして、練習会に一緒に参加してくるようになる。

こうして、アースフレンズは徐々に仲間を増やしながら、チームとして成長していった。

独自にアレンジした、バスケットボールで誰もが楽しめるメニュー1ヶ月に1回あるかないかのペースで始まった練習会は、1年後には週に1度、2年後には週に2度、そして3年が経つ現在では、1ヶ月に12〜15回の練習会が行われるようになった。
年間での累計参加者数は3000人を超えた。

現在では、わいわい練習会も「初心者わいわい練習会」「わいわい練習会」「経験者わいわい練習会」の3つの種類に分けられ、参加者が自分のレベルに合わせて参加する練習会を選べるようになっている。

練習会への参加者数の増加、そして参加者のコート上での笑顔が、アースフレンズのバスケットボール普及の土台作りが間違っていなかった事を何よりも物語っている。

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